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Special Interview 高橋一生×川口春奈

“ 書店員が選んだもう一度読みたい文庫”恋愛部門第1 位に選ばれた松尾由美の『九月の恋と出会うまで』を実写映画化。
今大注目の俳優、高橋一生さんと女優の川口春奈さんのダブル主演で贈る大人のラブストーリーは、ピュアな2人が起こす365日の奇跡の恋の物語。3月1日( 金)の公開を前に主演のおふたりにお話を伺った。

人が人を想うこと。それ自体がとてもファンタジックなことだと思う
高橋一生

こんなにも人は想い合えるのかという、その真っ直ぐさが素直に素敵だと思いました。
川口春奈

 数々のドラマや映画に出演し、話題作が後を絶たない高橋一生さんと、ドラマの主演をはじめ、数多くの女性誌のカバーを飾るなど様々な方面で大活躍を続ける川口春奈さん。初共演となる本作『九月の恋と出会うまで』が3月1日に公開される。原作は松尾由美氏が描いた、時を超えて届く一途な想いと切ないウソに涙する大人のラブストーリー小説。“書店員が選んだもう一度読みたい文庫”の恋愛部門で1位を獲得するなど、2007年の初版発行から重版を繰り返すロングセラー作品だ。
 まずは、おふたりにこの作品への出演の決め手を伺うと。
川口「テレビや映画などを見て、いつか一緒にお仕事ができたらとずっと思っていたので嬉しかったです。しかもラブストーリーと聞いてどんなお芝居になるのか楽しみでした」
高橋「ありがとうございます。川口さんはお若いので、まさかラブストーリーでご一緒できるとは思っていなかったので嬉しかったです。ただ実際現場に入ってみると川口さんはとても大人で。僕が年齢に比べて稚拙なのかと思うくらい話を合わせてもらいました」
川口「合わせていたわけではありませんよ。現場は本当に楽しかったです。高橋さんは常に中心にいて、みんなに気を使ってくれて。短い撮影期間で大変なこともありましたが、高橋さんにリードしていただいたおかげで頑張れたなと思います」
 作品は不思議なマンションに引っ越してきた志織が部屋の中から聞こえた「未来からの誰かの声」によって強盗殺人から一命を取り留めるが、隣人・平野は助かった志織に「タイムパラドックス」が生じ、1年後に彼女の存在が消えてしまうことに気がつくというストーリー。声の主を捜すうちに2人の距離は少しずつ縮まり、志織を必死に助けようとする平野に志織も好意を抱くが別れのときは着々と近づいていて…。『これだけ真っ直ぐに人を想うというラブストーリーを演じられるのは今だからこそ』と高橋さんは話す。
高橋「この作品に限ったことではないのですが、お話を頂く作品は常に今しかできないと思うものばかり。タイミングがばっちりなんです。僕は今38歳なので、これより先になるとここまで真っ直ぐな恋愛の物語は難しい気がしますし、ひとりの女性をまっすぐに愛するストーリーを自分の中で違和感なくやれるのは今がギリギリなのかなと思いました。
 作品はタイムリープなど独特な世界観ではありますが、人が人を想うということは、それ自体がファンタジックなこと。それをしっかり表現したいと思いました」
川口「本を読んだとき、こんなにも人は想い合えるのかという、真っ直ぐさ、純朴さを素直に素敵だと感じました。高橋さんと同じように、私も今しかできないと思いましたし、これまでとは全く違う一面を見せられるかもしれないという楽しみもありました」
高橋「平野という人間はちょっと風変わりというか、突拍子もないことを言い出したり、やったりする人間だったので、それを受けてくれる相手とのお芝居が重要になる作品でした。そこをしっかり受けて下さる川口さんがお相手で本当に良かったです。すごく助けられました」
 お互いの役についての印象を伺うと。
川口「志織は誰の声だかもわからない未来の声を信じて、頼み事をひきうけるという、とても純粋な女性。私も“助けてあげたい”“してあげたい”とは思いますけど、さすがに疑いますよね(笑)。本当に志織はピュアなんです」
高橋「毎回、平野の突拍子もない理論や考えをなんだかんだ言いながら真剣に聞いて、ちゃんと真に受けてくれて。志織さん、素敵だなと思いました(笑)」
川口「平野さんは不思議な人。これまで出会ったことのないキャラクターです。でも一緒にいると楽しいし、なんだか落ち着く。気づくと目で追ってしまうというような魅力のある男性ですね。どこかつかめない人って女性が何かしてあげたくなったり、助けてあげたくなるのかな。平野さんは母性をくすぐるんですよ。ちょっと抜けてる部分とか、寝癖とかの外見も含めて、クスッと笑ってしまうような人柄なんだと思います。知れば知るほど、一緒にいればいるほど新しい魅力が見えて惹かれて行くキャラクターでした」
 ちょっと影のある平野の役。キャストが発表になったとき世間では『高橋一生のイメージにピッタリ』という声があがっていましたが。
高橋「僕のイメージですか…、面白いですね。最近は、この役は“素”に近いですか? と聞かれたら、とりあえず“素のまんまです”と答えることにしています(笑)。色々な役をやらせて頂くことが多くなった分、自分自身がわからなくなってしまうことはどうしてもあって、自分自身がどの役に近いかなんて、考える時間がないんです。よく役作りの方法を聞かれますが、僕は役作りはしないようにしているんです。平野を演じているときはずっと平野なわけで、考え方もつい平野の考え方になったりする。どうやって役を演じ分けているかなんて、言葉では伝わらないと思いますし、気づかれてしまったらおしまいです(笑)」
川口「そんな風に言われたらますます知りたくなる人が出てきそうですね(笑)」
高橋「本当の高橋一生はどんな人間なのか…、探して下さい(笑)」
 好きなシーンを伺うと『部屋でのシーンでしょうか』と高橋さん。
高橋「部屋の中でお互いの距離感が縮まるのは見ていてドキドキします。お互いが純粋であるがゆえに素直になれないところとか、若いとかだけではなくて、観ている方々がグッとくるシーンになっていると思います。あー、なんでもっとそこ素直に伝えないんだよ… と、ヤキモキする気持ちを年齢問わず感じてもらえるのではないでしょうか」
川口「私も部屋のシーンですね。平野さんの部屋でご飯を食べるところとか。何気ないシーンなのですが、ちょっとずつ気を許し合って距離が近づいて行くのがわかる。なんでもないシーンにキュンとしました」
 『自分の部屋で声と話すシーンも印象に残っています』と川口さんは続ける。
川口「今回、私は自分の部屋で声を相手にひとり芝居をすることが多くて。もちろん本番で声を流してもらうのですが、相手がいない中で演じるというのは新鮮というか、とても不思議な感じで、初めての経験でした」
 この物語は奇跡を描いたストーリー。それにちなんでおふたりの奇跡を伺うと。
高橋「奇跡ばかりです。ここ2年ほどで僕のことを知ってくれた方も多いと思うんです。次々に作品のオファーを頂いたことも奇跡だし、ブレイク俳優とか言われることも奇跡(笑)。僕がやっていることは何も変わっていないのですが」
川口「何を持って奇跡なのかはわからないけど…。これが当たり前なんだっていうこと自体が無いですから、日々奇跡というのは共感できます」
 今やドラマや映画にと大忙しのおふたり。今後挑戦してみたい役を尋ねると、おふたりとも「ない。」と意外な答えが返って来た。
高橋「僕は頂いたお仕事はそのタイミングで僕のところに来たことに意味があると思っていて。ありがたいことに20代のときにやりたいと思っていた役は、すべからく全部やることができました。」
川口「かっこいいですね。私も今はお話を頂けるのであれば全部挑戦していきたい。色んな経験をたくさん積み重ねていきたいなと思っています」
 最後に作品の見どころを伺うと。
川口「ピュアな大人のラブストーリーというのはもちろんですが、皆さん観たら高橋さんを好きになるし、すでに好きな人がみたらたまらないだろうなという作品です」
高橋「いやいや、それは僕もまったく同じ感想です。川口さんがとにかくかわいいんです。あとはandropの主題歌もすごくいい。個人的によく聴いているアーティストなので主題歌を歌って下さると知ったときは嬉しかったです」
川口「世界観が作品にぴったりで、余韻に浸るには最適です。エンドロールが始まっても最後まで席を立たずに聴いていて欲しいです」


TEXT / Satoko Nemoto
PHOTO / Hirohiko Eguchi(LinX)
HAIR&MAKE / MAI TANAKA (MARVEE)
STYLING / Takanori Akiyama
- Issey Takahashi
HAIR&MAKE / sasamoto kyohei
STYLING / Taichi Sumura
- Haruna Kawaguchi


Profile
高橋一生/1980年生まれ。数多くのドラマ、映画、舞台で活躍。近作にドラマ「僕らは奇跡でできている」「みかづき」、映画「blank13」「空飛ぶタイヤ」「億男」など。8月30日より犬童一心監督の「引っ越し大名!」が公開予定。

川口春奈/1995年生まれ。雑誌「ニコラ」のモデルとして活躍後、09年に女優デビュー。数多くの映画やドラマで主演を演じるだけでなく、雑誌やCMなど幅広く活動している。現在、NTVドラマ「イノセンス−冤罪弁護士−」に出演中。

Vegas「九月の恋と出会うまで」
 原作/松尾由美「九月の恋と出会うまで」(双葉文庫)
 監督/山本透 脚本/草野翔吾、山田麻以、山本透
 出演/高橋一生、川口春奈、浜野謙太、中村優子、川栄李奈 、古舘佑太郎、ミッキー・カーチス 他
 公開/3月1日(金) 全国ロードショー


(C)松尾由美/双葉社 (C)2019 映画「九月の恋と出会うまで」製作委員会