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Pick up Interview 林遣都

出会いのなかで変わっていく自分を見た現場そこに自分の“存在価値”を残したい

かわいい金星人に河童のスーツを着た男、星マスクを被ったミュージシャン……一見おかしな人間ばかりが集う荒川河川敷に、ひょんなことからエリート御曹司が住むことに!?
 爆発的人気コミックを超豪華キャストで実写映画化した、『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』。その主人公“市ノ宮行・リク”を演じたのは、先日21歳になったばかりの若手俳優・林遣都だ。
「リクは“自分”を持っているようで持てていない。自分のことはわかっているような気でいるけど、勘違いしていることだらけというか」
 他人の意見は聞かない、知識や学力を備え仕事でも成功している。そんな主人公・リクは、自分とはかけ離れた人間だった。
「僕は自信もないし、武器もない。愛情とか友情とか、ちょっとクサいと言われてしまうようなことを大事にしたいタイプの人間なんです」
 そう言う彼が、二十歳という節目の年に経験したのがこの映画の撮影現場。2時間の映画と、ほぼ同じキャスト・スタッフで並行して撮影された10話分のドラマ、たくさんの関係者の先頭に主人公として立つプレッシャーは相当なものだった。
「最初は、あのマンガを映画やドラマにするなんて絶対楽しいだろうなとワクワクしていたんですが… いざ現場に入ると、原作通りおかしなルックスの人たちが自由に動き回って、楽しそうに演じている。それを見て、なんだか怖くなってしまって」
 『自分にはそんな余裕はない、こんなヤツが主人公でやっていけるのか』――その不安を感じ取ってくれたのが、飯塚健監督や、小栗旬、山田孝之をはじめとする共演者だった。
「みなさんと毎日のようにいろんな話をして、ご飯を食べて、お酒を飲んで。『もっと楽しんでやれよ、俺たちはお前を一番輝かせるためにやるからさ』と言葉をかけていただき、気持ちを楽にしてもらいました。感じていたプレッシャーのぶん、自信につながるものもつかめたし、度胸もついた。この現場を経験するのとしないのとでは、僕のこれからは大きく違っていたと思います」
 監督自ら、これ以上はないと言うほど雰囲気のいい現場だった。
「盛り上がる瞬間を共有するのはもちろん、なにげない無言の間だとか、『俺たち今、一緒にスゲー楽しいことしてるんだな』という、その場に居なければ見えてこないものを共有できるようになると何でも言い合える雰囲気が作れるんですね」
 作中でも、林遣都演じる主人公リクは、橋の下の住人たちとの信頼関係のなかに自分の居場所を見出した。その姿と、俳優・林遣都の姿が、オーバーラップして見える。
「『荒川』の現場を経験して、こんなに恵まれた環境でいろんな人に出会えるお仕事ができるのだから、自分が携わる毎現場で確実に存在価値を残したいと思うようになりました」
 人との絆を得て、より大きな一歩を踏み出そうとするリク、そして林遣都。その力強くひたむきな眼差しは、見守る私たちの心をも励ましてくれる。


【林遣都】
1990年12月6日生まれ、滋賀県出身。16歳で映画『バッテリー』に主演し俳優デビュー。日本アカデミー賞などで新人賞を受賞し注目を集め、その後も多くの映画やドラマに出演。公開待機作に、『莫逆家族 バクギャクファミーリア』など。2012林遣都スクールカレンダー、2月4日発売

『荒川アンダーザブリッジ』 『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』
自らを金星人と名乗る美少女“ニノ”や、河童のスーツを着た“村長”など、一風変わった人ばかりが住んでいる荒川河川敷。ひょんなことからそこに住むことになったエリート御曹司“市ノ宮行・リク”と彼らが織りなす、ギャグ・マンガ発の人間ドラマ!
2月4日(土)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー










■Cover Interview 栗山千明