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Pick up Interview 中尾明慶

意外と照れ屋なさんまさんは
笑いの追求だけでなくその場の空気感も大事にする人

 明石家さんまさんとジミー大西さんの実話をドラマ化した「Jimmy 〜アホみたいなホンマの話〜」。ジミー大西役を演じるのは、さんまさんから直々にオファーがあったという中尾明慶さんだ。
「今から2年前くらいに『ドラマやるときはジミー役頼むで』と言われたんです。その時は嬉しくて『ぜひお願いします! 頑張ります!』と言ってしまいましたが、冷静に考えたら大変な役を引き受けてしまったなと。どうしよう、できることならこの状況から逃げ出したい、最初はそんな気持ちでした(笑)」
 さんまさんは芸歴42年目にして、本作で初めて連続ドラマを企画・プロデュース。撮影にも立ち合った。
「さんまさんは意外と照れ屋さんだし、ちょっとだけ本番を見て帰られるのかなと思っていたんです。ところが、撮影が始まると朝のドライから最後のチェックが終わるまで、モニターの前から動かない。そんなさんまさんの姿を見て、ジミーさんを演じるのがますます怖くなりました。でも、細かい演出や厳しいダメ出しなどは一切しない方でした。さんまさんは誰も気が付かないような細かいところまで笑いの要素を追求するだけでなく、その場の空気感を大事にしているのだと思います。笑いの間がどうとか、そういう話はしないけど、現場にいる人たちがどんな空気感でいるのかは、すごく見ている気がしますね」
 ジミーさんと言えば、誰もが知るお笑い界の人気者。さんまさんとの爆笑エピソードも数多く語られているが、一体どんな思いで撮影に臨んだのだろうか。
「例えば大河ドラマなどで実在の人物を演じることはありますが、歴史上の人物には諸説あって、どのエピソードを生かすかによって役作りの方向性も変わってきます。でも、ジミーさんの場合は正解が1つしかない。答えは分かっているけど計算式まで求めなさいと言われて、その計算式がとてつもなく難しい、みたいな感覚でした。すごく複雑な役なので撮影前は不安でいっぱいでしたが、無事にクランクアップしてほっとしたと同時に、今は演じることができて良かったと思っています。
 さんまさんとジミーさんの実話をドラマ化するという今までにない企画で、不安なのは僕だけではなく、実はスタッフの皆さんも同じ気持ちだったみたいで…。そんな中で、スタッフと出演者が一丸となって作り上げた作品です」
 ちょっとしたしぐさから独特の雰囲気まで、本人そっくりに演じきった中尾さん。まさに“ありえへん”本当のエピソードが満載の、このドラマのみどころとは?
「ものすごいコメディーを想像されるかもしれませんが、ちゃんとしたドラマです(笑)。僕は泣ける話だと思っています。さんまさんは普段絶対に泣かないし常に笑っている方だけど、実は言葉にはしなかった知られざる本音が詰め込まれている気がしていて。さんまさんにバラエティのトークでしゃべって下さいと言っても、きっとご自身が照れるから笑いに変えていくだろうけど、今回は役者が表現していますからね。僕はだいたい『お?』とか『うー』しか言ってないけど(笑)、さんまさんの台詞がとにかくカッコよくて。本当に素敵な言葉がたくさん出て来るので、ぜひ見てほしいです。舞台は1980年代ですが、その時代を知らない人も、リアルタイムで当時のお笑いを見ていた人も、幅広い世代の方が楽しめるドラマになっています」


TEXT / Yukari Tanaka
PHOTO / Shinji Kubo
HAIR&MAKE / HALU
STYLIST / Yuichi Shimizu

Profile/1988年6月30日生まれ。2000年に子役としてデビュー。「3年B組金八先生」、「GOOD LUCK!!」、「WATER BOYS2」などで注目を集める。以降ドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍中。2016年には長編小説「陽性」を出版し、小説家デビューを果たす。映画「LINKING LOVE」が2017年秋に公開予定。





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