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Pick up Interview 滝藤賢一

役者って、求められて成り立つ仕事。その時に求められている役を丁寧に積み重ねたい。

  テレビ東京で放送され、巷にダンディブームを巻き起こしたドラマ『俺のダンディズム』。本編全12話にメイキングVTRやトークショーなどの特典映像を満載した、待望のDVD―BOXが発売となった。
「撮影自体はとてもハードで、苦しんで生み出した部分もあったけど、作品自体は自分で観ても面白かったです!」
 そう語るのは、主演を務めた滝藤賢一さん。ドラマでは、お気に入りの女性社員の好みに近づくため、“ダンディになりたい男”をコミカルに演じるのだが、その演技がとにかく面白すぎると話題に。
「僕は今までコメディをあまり経験したことがなかったので、すごく悩みました。自分が面白いと思うことと、世間一般の面白さのギャップが分からないですから。それに今回のドラマは、毎回会社でのシーン、ダンディアイテムを購入するお店のシーンという定番の流れがあって、見ている側が飽きないように必死でした。だから演技もどんどんエスカレートしていって(笑)。でも結果的に、見ている方に楽しんでもらえたのであれば良かったなと思います」
 滝藤さんの演技が面白いだけでなく、作中では、時計、万年筆、財布、スーツなどのダンディアイテムの歴史やうんちくも語られ、実際に役立つ知識が満載されている。
「作品を通して、なるほど! と思うことはたくさんありました。例えば“やせ我慢”。僕の場合だと真夏でも長袖のシャツを着るとかもその一つで、自分にもダンディーな一面があったんだなと思いました(笑)。だって、ダンディは暑くてもジャケットを脱がないんですよ! あとは“メンテナンス”。靴とかスーツとか、もちろん消耗品だから宝石のように特別丁寧に扱うわけではないけれど、メンテナンスはきちんとするっていう考えはなるほどって思いました。それって、物を大事にするってことだと思うし。そういうダンディな考え方には刺激を受けましたね」
 「自分は全然ダンディじゃない」と言いながらも、滝藤さんのプライベートや考え方には、ダンディズムがかなり見受けられる。 「ダンディな男の定義って色々あると思うけど、僕が思うダンディは、顔に刻まれたシワですね。シワって、経験に裏付けされた、内側からにじみ出る男の色気が出ている気がして、自分もそういう風になりたいなって。あとは、浮気をしないとか、家族を大事にするとかですね。こんなこと言ったら「当たり前だよ!」って、読者の方に思われちゃいそうだけど(笑)。でも本当に家族って大切。今は子供が4人いて、家族全員休みが重なるってことはなかなかないけど、もし時間がとれたらみんなでハワイ旅行に行きたいですね。それで、空港の動く歩道をブラット・ピットの家族みたいに連なって歩きたいです(笑)」
 最後に、役者としての今後の展望を聞いた。
「役者って、与えられて初めて成り立つ仕事じゃないですか。だから、他人任せに聞こえるかもしれないけど、どんな役がやりたいとか、こうなりたいとか、僕が決めることじゃないと思っているんです。例えば、全然ピンと来ない役だと自分で思ったとしても、それが良い転機になることだってあると思うし、その時その時自分に求められている役をいただけると思うし。だから、今目の前にある仕事を一つひとつ丁寧に積み重ねていくというスタンスでこれまでやってきて、それはこれからも変わらないと思います」
Text/Mari Hayashi Photo/Isamu Ebisawa Hair&Make / TOYO (BELLO)

Profile
1976年11月2日生まれ、愛知県出身。舞台を中心に活動後08年公開の映画「クライマーズ・ハイ」に出演し注目を集める。主な出演作はドラマ「龍馬伝」、「半沢直樹」、映画「踊る大捜査線・THE FINAL」、「悪の教典」、「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」など。

Vegas  『俺のダンディズム DVD-BOX』
 本編DISC3枚+特典DISC1枚 11,400円
 出演/滝藤賢一、石橋杏奈、前川康之、パンツェッタ・ジローラモ、
 大方斐紗子、森口瑤子




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